QNAP NASにTailscaleを導入してVPNのハードル下がった話。

QNAP NASにTailscaleを導入してVPNのハードル下がった話。

2026年3月18日

はじめに

自宅や遠隔地にあるQNAP NASに外部からアクセスしたい場合、VPNを使うのが一般的です。私はもともとOpenVPNを使っていましたが、諸事情でうまく動作しなくなったため、より手軽に使えるVPNを探していました。

Tailscaleは内部でWireGuardを使用しており、NATやファイアウォールを自動的に越えてくれるため、ポート開放が一切不要です。今回はQNAP NASへのTailscale導入手順をまとめます。


Tailscaleとは

  • WireGuardベースのVPNサービス
  • ポート開放・ルーター設定が不要
  • NATやファイアウォールを自動で越える
  • 個人利用は無料
  • WindowsやmacOS、iOS、Androidなど主要プラットフォームに対応

環境

項目内容
遠隔地のNASQNAP TS-453D
プロバイダーeo光
クライアントOSWindows 11

Step 1:Tailscaleアカウントの作成

https://login.tailscale.com/start にアクセスしてアカウントを作成します。GoogleアカウントやGitHubアカウントでもサインアップできます。

Tailscale のアカウント作成ページ(login.tailscale.com/start)。Google・GitHub アカウントでのサインアップが可能な画面

Step 2:QNAP NASにTailscaleをインストール

App Centerからインストール

  1. QNAP管理画面を開く
  2. App Center を起動
  3. 検索欄に「Tailscale」と入力
  4. インストールをクリック
QNAP の App Center で「Tailscale」を検索した結果画面。インストールボタンが表示されている

App Centerで見つからない場合:手動インストール

App Centerに表示されない場合や起動時にエラーが出る場合は、GitHubから手動でインストールします。

  1. https://github.com/tailscale/tailscale-qpkg/releases にアクセス
  2. QNAP TS-464は x86_64 アーキテクチャなので tailscale_x.xx.x_x86_64.qpkgtailscale_x.xx.x_x86.qpkg をダウンロード
  3. App Center右上の 「+」(手動インストール) からQPKGファイルを選択してインストール
    ※dockerでも構いません。
QNAP の App Center 手動インストール画面。GitHub からダウンロードした QPKG ファイルを選択してインストールする

Step 3:TailscaleをQNAPで認証する

GUIが使える場合

インストール後にTailscaleアプリを開き、Tailscaleアカウントでログインします。

GUIが使えない場合(SSHで認証)

GUIが表示されない場合はSSHで認証します。NASの近くにあるローカルPCからSSH接続して操作しました。

SSHでQNAPに接続:

ssh [email protected]

Tailscaleを起動:

/share/CACHEDEV1_DATA/.qpkg/Tailscale/tailscale up

以下のようなログイン用URLが表示されます:

To authenticate, visit:
https://login.tailscale.com/a/xxxxxxxxxx

このURLをブラウザで開いてTailscaleアカウントでログインすると認証完了です。

画像は撮っていませんがターミナルにSuccessとかなんとか表示されるはずです。


Step 4:QNAPのTailscale IPを確認

認証後、SSHで以下を実行してQNAPに割り当てられたTailscale IPを確認します。

/share/CACHEDEV1_DATA/.qpkg/Tailscale/tailscale status
SSHターミナルで tailscale status を実行した結果。100.x.x.x 形式の Tailscale IP アドレスが表示されている

100.x.x.x 形式のIPアドレスが表示されます。このIPをメモしておきます。


Step 5:Windows側にTailscaleをインストール

  1. tailscale.com/download からWindows版をダウンロード
  2. インストール後、QNAPに使ったのと同じTailscaleアカウントでログイン
  3. タスクトレイにTailscaleアイコンが表示され「Connected」になればOK
Windows タスクトレイの Tailscale アイコン。「Connected」表示でオンライン状態を示している

↑オンライン状態

Windows タスクトレイの Tailscale アイコン。オフライン状態を示している

↑オフライン状態


Step 6:NAS共有フォルダにアクセス

WindowsのエクスプローラーのアドレスバーにQNAPのTailscale IPを入力します。

\\100.x.x.x

共有フォルダが表示されれば成功です!


Step 7:ネットワークドライブとして登録(オプション)

毎回IPを入力しなくて済むよう、ネットワークドライブとして登録しておくと便利です。

  1. エクスプローラーを開く
  2. 左ペインの「PC」を右クリック → 「ネットワークドライブの割り当て」
  3. フォルダーに \\100.x.x.x\共有フォルダ名 を入力
  4. 「ログオン時に再接続する」 にチェックを入れる
  5. 「完了」をクリック

次回からWindowsを起動するとNASの共有フォルダに自動接続されます。

Windows の「ネットワークドライブの割り当て」ダイアログ。NAS の Tailscale IP と共有フォルダ名を入力する画面
Windows エクスプローラーのドライブ一覧。ネットワークドライブとして QNAP NAS の共有フォルダが登録・表示されている

ドライブ一覧に表示されれば完了です。


まとめ

項目内容
ポート開放不要
ルーター設定不要
プロバイダーのブロック回避できた
速度WireGuardベースなので高速
料金個人利用は無料

WireGuardを直接使おうとして色々ハマりましたが、Tailscaleを使うことでポート開放もルーター設定も一切不要で、ログインするだけであっさり接続できました。
OpenVPNよりWireGuardのほうが3~4倍速いとかなんとか。

あとQNAPの日本語文献や情報が少なすぎです!!!

このブログでQNAP NASのtipsなど公開していきますのでよろしくおねがいします。

同じ状況で困っている方の参考になれば幸いです。