クラウドストレージvsNAS、5年間のコストを正直に比較してみた

クラウドストレージvsNAS、5年間のコストを正直に比較してみた

2026年4月25日

はじめに

スマホの写真が増えてきた・PCのバックアップ先が欲しい・家族でファイルを共有したい。こんな悩みを解決する手段は大きく2つあります。

  • クラウドストレージ(Google One・iCloud・OneDriveなど)
  • NAS(自宅に置く自前のストレージ)

この記事では2つの選択肢をコスト・利便性・プライバシーの観点から正直に比較します。

結論を先に言うと容量が少なければクラウドの方が安く、容量が増えるほどNASが有利になります。ただしコスト以外にも重要な違いがあります。

!読む前に注意!

今回紹介するTS-464は4ベイ/スロットのHDDが搭載可能で、メモリ16GB換装(デフォルト8GB)して、キャッシュ用に1TB、アプリケーション用に1TBとゴリゴリ構成での紹介です。
他にも2スロットの製品や正直一般用途では8GBでも大丈夫なのでもっと安くつかと思います。

下にリンクあります、よければここから購入してみてください。


主要クラウドストレージの料金(2026年4月時点)

Google One

プラン容量月額(税込)年額換算
ベーシック100GB290円3,480円
スタンダード200GB430円5,160円
プレミアム2TB1,450円17,400円

2025年に2回値上げが実施されました。今後も値上げの可能性があります。2TBが上限で、それ以上のプランはありません。

iCloud+

プラン容量月額(税込)年額換算
iCloud+50GB150円1,800円
iCloud+200GB400円4,800円
iCloud+2TB1,300円15,600円
iCloud+6TB3,900円46,800円
iCloud+12TB7,900円94,800円

Microsoft OneDrive(Microsoft 365 Personal)

プラン容量月額(税込)年額換算
Microsoft 365 Personal1TB1,490円17,880円

Word・Excel・PowerPointが含まれるため、Officeを使う人には割安感があります。


5年間のコスト比較

2TBで比較した場合

Google OneiCloud+NAS(TS-464・RAID5 約21.8TB)
初期費用0円0円265,390円
月額1,450円1,300円約600円
5年合計約87,000円約78,000円約301,000円

2TBではクラウドの方が圧倒的に安いです。


10TBで比較した場合

Google Oneは2TBが上限のため対象外です。

iCloud+ 6TBNAS(TS-464・RAID5 24TB)
初期費用0円265,390円
月額3,900円約600円
5年合計約234,000円約301,000円

5年時点ではまだNASの方が高いですが差が縮まってきます。


20TB以上で比較した場合

iCloud+ 12TBNAS(TS-464・RAID5 24TB)
初期費用0円265,390円
月額7,900円約600円
5年合計約474,000円約301,000円
10年合計約948,000円約337,000円

20TB以上になるとNASが圧倒的に有利です。5年時点でNASの方が安くなり、10年では60万円以上の差になります。

NASのRAID5構成について:QNAP TS-464に8TB(実効7.28TB)× 4本を搭載してRAID5を組むと実効容量は約21.8TBになります。HDD1本が故障してもデータを保護できます。


コスト以外の比較

コストだけでは見えない重要な違いがあります。

項目クラウドストレージNAS
初期設定簡単(アプリのみ)難しい
どこからでもアクセス標準で対応設定が必要(Tailscale等)
スマホアプリとの連携標準で対応Qfileアプリで対応
写真の自動バックアップ標準で対応QuMagieアプリで対応
停電・障害リスク低い自宅環境に依存
インターネット不要でのアクセス不可可能(LAN内)
データのスキャン・検閲AIによるスキャンありなし
アカウント凍結リスクありなし
データの所有権サービス会社が管理完全に自分で管理
容量の拡張プランを上げるだけHDD追加が必要
サービス終了リスクありなし
プライバシーサービス会社のサーバーに保存自宅に保存

クラウドの「データ検閲・アカウント凍結」問題

クラウドストレージを使う上で知っておくべき重要なリスクがあります。

GoogleやAppleはサービス規約に基づき、保存されたファイルをAIでスキャンしています。主な目的は違法コンテンツの検出ですが、誤判定によって無実のユーザーのアカウントが凍結・削除された事例が複数報告されています。

アカウントが凍結されると以下のすべてへのアクセスを失います:

  • Google Drive・Googleフォト・Gmail・Google Playなど

2022年にNYTimesなどの大手メディアが報じて話題になりましたが、制度として解決されたわけではなく現在もスキャンは継続されています。

NASはこのリスクが一切ありません。 自分のハードウェアに保存されたデータを第三者がスキャンすることはありません。プライバシーや検閲への懸念がある場合、NASは根本的な解決策になります。


スマホ・PCとの連携

「NASはスマホから使いにくい」というイメージがあるかもしれませんが、QNAPは専用アプリが充実しています。

Qfile(ファイルアクセス):

  • スマホからNASのファイルに直接アクセスできる
  • 写真・動画・ドキュメントの閲覧・アップロード・ダウンロード
  • 外出先からのアクセスにも対応(myQNAPcloud,Tailscaleと組み合わせると快適)

QuMagie(写真管理):

  • Googleフォトのような自動整理・AI認識に対応(精度は断然Googleフォトが上)
  • 顔認識・場所・被写体で自動分類(精度は断然Googleフォトが上)
  • スマホの写真を自動バックアップ

Qsync(PC同期):

  • PCの指定フォルダをNASと自動双方向同期
  • DropboxやOneDriveと同じような使い勝手
  • 複数PCで同じフォルダを共有できる
  • 変更があった時だけ同期するため帯域を節約

HBS3 Hybrid Backup Sync(バックアップ・クラウド連携):

  • NASとGoogle Drive・OneDrive・Dropboxなどを同期できる
  • 重要データだけクラウドにもバックアップという使い方が可能
  • スケジュール設定で自動実行

HybridMount(クラウドをNASにマウント):

  • Google DriveやS3などのクラウドストレージをNASのフォルダとして表示できる
  • クラウドとNASを透過的に扱える

ただしGoogle・Appleのアプリと比べると操作性・UXはまだ差があります。 クラウドサービスの方が直感的に使えます。これは正直なところです。


私の実際の運用

現在NASとクラウドストレージを以下のように使い分けています:

用途使っているサービス
写真・動画のメイン保存NAS(QuMagie)
WordPressのバックアップNAS → 無料プランでGoogle Driveにも同期
ファイル共有・作業用NAS(Qfile)またはSMB
スマホの写真自動バックアップNAS(QuMagie)
AI精度目的でGoogleフォト併用(無料バックアップ機能)

NASをメインにすることでGoogle OneやiCloudの有料プランが不要になり、無料の15GB枠で十分になっています。


正直な結論

2TB以下ならクラウドストレージの方が安くて手軽です。

初期費用ゼロ・設定簡単・どこからでもアクセスできるクラウドは、容量が少ない場合に圧倒的なコスパがあります。

10TB以上・長期運用ならNASが有利になってきます。

特に写真・動画を大量に保管する場合、クラウドの月額は急上昇します。5〜10年のスパンで見るとNASの方が大幅に安くなります。

プライバシー・データの所有権を重視するならNAS一択です。

コストに関係なく、自分のデータを完全に自分で管理したい・検閲リスクをゼロにしたいという場合、NASは根本的な解決策になります。

クラウドとNASを組み合わせるのが現実的です。

NASをメインストレージにしつつ、重要データだけクラウドにも同期するハイブリッド運用が最もコスパと安全性のバランスが取れています。


まとめ

状況おすすめ
容量が2TB以下クラウドストレージ
写真・動画が大量にある(10TB以上)NASが長期的に有利
プライバシー・検閲リスクが気になるNAS一択
とにかく手軽に始めたいクラウドストレージ
すでにNASを持っているクラウドの有料プランは不要かも
クラウドとNASを両方使いたいハイブリッド運用がおすすめ

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